ほんの少し
自分自身のこと
どれくらいの人が理解しているんだろう
少なくとも私は私のことがよくわからない
信頼できる周りの助言で
気づくこと、
ハッとすることの
何と多いことか
今の形に辿り着くことさえ
周りの後押しなければ
今も会社員で花は趣味で
それなりに楽しくは
暮らしていたかもしれない
いやきっとそうだろうな。
自分が個性的かなんて
全く思ってもいなかったし
上に立つ器もなければ
花や植物を生業として
1人で店をやるなんて想像だにしていなかった
それは私自身がいろんな店を見て回ることが
好きで本当に旅しながらいろんな店や店主を見てきた
だからこそ一筋縄では店は成り立たないことを
肌で感じて想像していたから
店とは店主の過去現在の生き様そのものだ
周りで
「いつか店をやろうと思う!」
そんな夢を聞くたびに
なんて志高いんだ!と慄いた
私にはそんなこと望みもしなければ
別世界、別次元の話だったから。
お客様は汗水流して得た大切なお金という
対価を払って店からサービスを受ける
それゆえとても敏感で感じやすい
小手先で誤魔化しながら成り立つほど
甘くはない
こちらの姿勢はそのまま伝わってしまう
当然のこと
表に看板を掲げて顔を出すということは
肯定も否定もされる
まさに賛否両論
それも全部受け止めなければならない
そう最初の頃の私は肩に力が
入りまくっていた
お叱りや否定は甘んじて受け入れなければ
ならないし
反省して次に進まなければいけない
全てを糧にする強さを身につけなければ!
そんな風に自分を追い込みながら。
もっと頑張れる
もっと成長できる
もっともっと・・・
完璧でないこと、ちゃんとできないことが
コンプレックスだった。
むやみに自分に厳しい私は、きっと人にも厳しい
それは何だか違うなあと最近感じ始めた
誰にでも受け入れてもらわなくていい
心と心のやりとりができるほんの少し
ほんの少数でいいからちゃんと向き合う
それで御の字かなと思う
みんなに愛される店なんて私には
お門違いも甚だしい
考えてみれば笑えてくる
そんな人に憧れはするし
思い浮かぶ憧れの店主もいる
でもみんなきっと笑顔の下で格闘して
模索しているんだと思う
こんなおっちょこちょいの
バランスも悪い
足りてない所だらけの店主が
平均的に80点もらおうと思っていたこと自体
我ながら笑える
図々しい・・・
私の通知表自体、10点しか取れない数学と
90点は軽く超える国語や歴史、生物
高低差半端ない・・・笑
店のことも同じ
すごく好きでいてくれる方も
ずっと心配して応援してくれる方も
実際いてくださる
きっと一回来てすごく嫌いで
2度と行くもんか!という方も
結構いらっしゃると思う
良くも悪くもクセが強いから仕方ない
もう満遍なく向き合おうなんて
無駄な努力はやめることにした
真剣に向き合いたい人に
真剣に時間と思考を使う
人と人の付き合いは
簡単ではないから
特に不器用な私みたいなタイプは
隙間産業的に生きていくしかない
私は公的な機関ではないので
誰にでも同じ対応はできない
相手は自分の鏡であって
それはお互い様
それでいいと思っている
お客様であっても対等な人間同士で
ありたいと思う
もちろん礼儀も感謝も備えた上での話
他の店はもっと頑張っている
休みも少ない
新参者の私はもっと頑張らないと
そんな風に思ってきたけど
違う人間なのだから形もそれぞれでいいはず
ひとつひとつのオーダーにかける時間が
長いこと、それも個性じゃないかと今は思う
誰がどうとかではなく
私はこうだから
それに適したペースと店の運営でいいのだ
足が早い人に何とかオーバーペースで
ついて行っても
体力不足で絶対こける
今の自分を受け止める
受け入れることから
物事考えてみようと思う
心許せる理解者も
ほんの少しでいい
よしもとばななさんのエッセイの言葉
「人生はそんなにいっぱいのことをする時間はない
本当にしたいことをこつこつやったほうがいい」
沢山は求めない
マイペースにこつこつ
ただこれからは
もっとのびのびと店と向き合いたい
ハイペースすぎた日々のこと
少し寄り道もいいじゃないかとそう思う
そしたらきっともっと高くジャンプできる
きっとそんな気がする
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