先日の定休日は日之影の奥深い渓谷まで
紅葉を見にいきました。

その奥にある傾山に焦がれつつ、
名高い悪路にいささか怯みとりあえず
ルート見がてらのその手前の見立渓谷へ。

林道を走り始めて十数分もすれば
山々は黄色、赤、紫、朱色のドレスを纏うように
おめかししていました。
季節の移ろいを全身で表現しているかのような
美しい色彩のグラデーション

運転しながらフロント窓に映り込む雄大なパノラマ

それだけでもここまでやってきて良かったなと思える風景

日之影の道の駅から1時間弱進んで森林セラピーの
見立渓谷遊歩道までやってきました。

見渡す限りの紅葉
少し前まで新緑で生き生きとしていたはずの葉っぱたちは
見事に様を変えていました。

スニーカーでも余裕で歩ける渓谷ではありますが、
新しく新調した靴を少しずつ慣らすためにも初おろし
フカフカの落ち葉のベッドをシャカシャカと踏みしめながら
友人と私だけの貸し切りの森

最初はワイワイと歩いていたけど
途中から互いに紅葉や植物に夢中になり無言
それぞれのペースで楽しめることも
山や森を共にする人には個人的にはとても必要なこと

彼女は植物と語らうことがとても上手で素敵

どこに移動しても
木々の間から射す光
水面に浮かぶ光
雲の合間から顔を覗かせる光

世界は光にあふれていることに
一瞬で気づかされる

日常色々ありますし
いつも全てが予定通り、
希望通りには進まないけれど
自然の中に身を置いていると
そんなことさえちっぽけなことに気付いて
小さくまとまっていた自身に気づかせてもらえたり

またやるか！頑張ろう！と
素直に元気をチャージできているから不思議

少し高い山を歩きたい日もあるし
のんびりと森や谷を散策したいだけの日もある
どちらにも共通していることは
ただの自分に還れるということ

凝り固まってしまった考えや
行き詰まったこと
楽しくて仕方ないけど
やり方に迷う仕事のこと

全部関係なくゼロクリアになれる

日々様々なことが巻き起こって
少し前までは自分に鞭打つこと
厳しく叱咤激励して
頑張りが足りない
もっと頑張れるはず
甘えるな！
そんなことばかり強いていました。

最近は少し変わりました。

哀しい時
つらい時
地に足がつけられない時
嬉しかった時
少し褒められた時

そのことをゆっくりと味わい尽くす

哀しみを誤魔化さず
喜びを照れて変な謙遜もせず
きちんとその瞬間、その時期の気持ちに
向き合って付き合ってあげるということ

そのさきにそれらを埋める術や
もっと先へと進む術が見つかるもので
小手先の誤魔化しは痛みを引きずるだけなのかも
しれないことに気づきました。

自然の織りなす季節を味わうように
今の私が織りなす世界も
ちゃんと味わいながら
逃げずに素直に受け止めていく

とても大切なことなのに
自己肯定感の低い私には
とても難しかったこと。

そのことに気づけただけでも
成長したのか、自分という人間を引き受ける
度胸か覚悟ができたのか。

どちらにしても
日々は豊かに紡がれて
”人”も”時”も”こと”も
時に猛スピードで
時にゆるやかに流れて行きます

そのどれも見逃さないように
これからも好奇心旺盛に
前へと横へと
進んでいきたいと思います。

自然のくれる力は無限大

そしてそのことに気づかせてくれたことに
ただただ感謝の自然遊び

まだまだ見たことない景色も見て歩きたいし
少し見慣れてきた景色も
それぞれに大切にして行きたいなと思います。

店の方針というか仕事のやり方をウイルス騒動以降変えました。
平日はアポイント制にして土日のみご自由に来店頂くという形にしました。

平日は店外の空間装花の打ち合わせ、
植物の手配、仕入れ、
オーダーのお客様にしっかりと
向き合って製作する時間を最優先に確保することにしました。

ただのきっかけではあったけど
それまで滞っていた様々なことが
何かを手放すこと、取り捨てすることで
円滑に循環でき始めた気がします。

それによって来店しづらくなり
ご縁を失ったお客様もいることだと思います。

申し訳ない思いも抱きながら
現在の自分自身が心身健全な形で
信頼を寄せてくださるお客様にしっかり向き合える形を
選んだ結果です。

この先また変化していくと思います。
その都度最善の選択を決断しながら
大切な想いに寄り添える店で在りたいと
腹を括って挑む覚悟であります。

いつも応援してくださる沢山のお客様
お取引様、知人、家族に感謝の思いを忘れず
頂くあたたかな愛情をしっかりと
お返ししていけるよう
今日も明日もワクワクの好奇心をポケットに詰め込んで
ここでお待ちしています。

いつもありがとうございます。