シンプルに生きる
定休日は祖母山系のひとつである高千穂町の本谷山へ。
ナンバー3のひとつに入るくらいに大好きな場所
いや1番かな・・
5月にアケボノツツジを探しにきて以来の半年ぶり
行く道すがら、見渡す限りのススキの群生の丘が出迎えてくれて
まるで綿毛は羊の群れのようでつい立ち止まって見惚れてしまいました。
本谷山はスタートから心臓やぶりの急登です。
毎回運動不足の時にやってくる私に洗礼が浴びせられ
ゼーハーゼーハーと息が上がります。
今回も怠けた身体に気づくいい運動にもなりました。
永遠に続くかのような急登もほんの30分も頑張れば光射す稜線へ。
ここからは向かって右から猫耳の祖母山、天狗岩、烏帽子岳、障子岳を
一同に見渡すことができます。
またきたよー!と祖母山たちに話しかけつつ
右側の本谷山へ向かう稜線へと歩きます。
ちなみにここから左に行けば古祖母山です。
魅力的な原生林の森の続く祖母山系
綺麗に整備もされていてとても歩きやすいのです。
ブナ広場を通過して
やブナやヒメシャラの森をひたすら歩く
野鳥も沢山飛び交っていて
PORTALさんのwebでの情報をもとに
あの不思議な歌を歌うオレンジのチョッキを着た鳥はヤマガラ
黒いベストにネクタイのおしゃれなグレーのすばしっこい鳥は
シジュウカラ!そんなことをひとり当てながら
植物も木も鳥も知れば知るほど味わい深くなるものだと
ご機嫌な時間です。
昨日は久々にバーナーにラーメン、おいなりさん、コーヒーも持って
本も抱えての山遊び。
のんびり森の住人たちを撮影しながら歩けば時間はいくらあっても
足りないし、山頂まで寄り道の連続
人といく山も味わい深くいろんな素直な話ができます。
ひとりの山は気を使うこと無くひたすら植物や森と会話ができる。
それぞれに楽しくて火曜日に一緒に行ける
山仲間をもっと探さなきゃねと思いったりします。
2年前の今頃の時期にはじめて山遊びに連れてきてもらったのが
祖母山でした。
とても寒い日で霧氷に氷柱、霜柱のオンパレード
結構歩いたのにへっちゃらに元気な自分がいて
まだ歩きたい!まだ知らない世界を見たいと思ったのが始まりでした。
2年後に同じ山域に一人できて森を楽しむ術を少しは心得てきたのだから
人生って不思議なものです。
それまでは山なんて全く興味もなく、屋久島なんかには旅行かねて山や谷へ
いきましたが日常で山遊びなんて想像したこともなかったわけです。
この季節の稜線沿いに見た木々
グレーのような不思議な色彩のグラデーションで
まるで羊が降りてくる絵本のように見えたのを覚えています。
新緑の季節、
花の咲き誇る季節
それぞれに美しく綺麗なのですが
私は自分の生まれた秋と冬の間の群青色に染まる森の風景に
とても心惹かれるのです。
苔はふかふかに生していて
ブナの木を温めるかのように覆い尽くす
空はとても近くて海がひっくり返ったよう
ストローのような鋭利な草は枯れてアルミのような質感になり
歩く道の両サイドをオブジェのように飾りつけている
風は色んな声で鳴き
目に映るもの全てがとても美しい
ただそこに立ち尽くしていると
日常の小さな戸惑いや迷いなどが
笑えてきてしまう。
悩むなら手放してしまおう
モヤッとするなら必要ない
心の赴くままに進めばいいじゃないかと腑に落ちる
人づきあい
これも全く同じです。
そんなに沢山の理解者も必要ない
本気で心許せる友人がいればいい
心地よく時間を共にしたいと思える存在と
向き合えばいい
目を閉じて
心に問うてみて
そのご縁が必要かそうでないか
都度感じ取る感度を上げていようと思います。
深度の問題であって、
必要でないからなしとか否定するわけでは無く
バランスよい浅さ深さで付き合うと言うこと。
誰とでも同じ深度で付き合えば必ず歪みが生まれます。
人は人、自分は自分
誰かにはとても相性の良い人かも知れないし
私にはそこまでないと言うだけのこと。
みんなと無理に歩調を合わせることもしません。
基本群れることが苦手です。
女性でいうグループとか何かあれば集合するとか。
闇雲に集まって時間を共有することが
とても苦手。
他人のことをとやかく言うのも聞くのも面倒くさい。
自分の今やこれからの話をあれこれする同士、
一緒に美味しいもの食べてまた頑張ろう!と
そんな前向きな人と過ごす時間は大好きです。
趣味が一緒だとか、そんなことで集まることはもちろんあります。
山に行くと自分の滞ったものがすっきりと流れ出して
私の心地良いシンプルとはなんぞやと思い出させてくれる。
心の針の向く方をしっかりを見過ごさずに
ブレずに見つめることができます。
本谷山は稜線が丘の間にポッカリと浮かんでいるかのようで
天空の城ラピュタが実際にあったらこんな感じかな?と
よく想像します。
昨日は貸し切りで誰もおらず
本当に贅沢な時間を過ごさせてもらえました。
1番大きなブナの木にハグしたら
心臓の音が聞こえてきた気がして
なんだかとてもほっとしたのです。
遊びすぎて帰り道も急いで山を降りていたら
そこら中にヤマガラとシジュウカラが群れで帰ってきていて
歩く方に左右から飛び交いながら飛んできてくれて
早く降りなきゃと少し不安な心を
ちっとも淋しくないように元気をくれたりするのです。
自営業をしていると、いや会社員をしていた頃も
なんだかんだと悶々とすることがあります。
その原因がなんなのか
日常忙しさにかまけてみないふりしていること
気づかぬうちに蓄積して重い重りに変わっていたりします。
シンプルに循環する
単純なことのようでとても大切なこと
特に私のように偏屈で頑固で偏ったタイプは
社会とうまく付き合っていくことはとても難しい
誤魔化しながらも生きれないし我ながら厄介だなとも思いますが
こんな風にしか生きれないから仕方ない。
一所懸命向き合うべきお客様や大切な人たちのために
その能力は使い直向きに愚直に進んでいければなと思います。
別に花屋でなくても
どこにいってもきっと必死に道を拓くことができるから
決めつけずに自由に生きていこうと思います。
自然から目には見えないパワーの恩恵を沢山もらった火曜日
私は私で良い
貴方は貴方で良い
今週も頑張ろう!
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