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昨年の春にはじめて彼女の写真を撮るためにプロのカメラマン、
ヘアメイク、そして私の花が集結しました。

普段から明るく快活で美しい彼女

それでも人はそれぞれに見えない部分に抱えたものも傷もきっとあり
見えていない部分は必ずあるもの

カメラのファインダー越しの彼女は
無でした
邪念を払い、ただそこに在るだけ

まるでダンスを踊るように
しなやかにカメラの前で見事に自分という衣を脱ぎ去っていく

あまりに美しくて
表情が猫の目のように変わり
私たち3人が魅了されてしまったのはいうまでもありません。

今年カメラマンのマディーラと始めた企画
”委ね、花纏う”

打ち合わせはあえてなし。
クライアントのために瞬発的に花を束ね
3人のセッションとして花を纏い委ねていくその様を写真に治める

その時間そのものが全てセッションというもの

約1年ぶりに撮影に参加した彼女

この1年で随分と思考も自分自身への愛し方も
許し方も変わったんだということが
日常からも見て取れたし
その撮影の最中にもものすごいエネルギーと気迫と
柔和な女性性を見せつけられました。

花の持つ波動

その香りや質感
咽せ返るほど沢山の花たちに閉ざされた空間の中で
彼女の心は完全に委ねられて
解かれていくのがわかりました。

その様を見ていたら
さなぎが脱皮していく姿が頭に浮かんでは消えて
彼女がこの1年で体感したこと、
感じて紡いできた時間
その全てに真剣に真摯に向き合い
しんどいことも、
泣きたいくらい逃げ出したいことも
全部腹に収めて闘って
凛とした心身ともに美しい姿で
ここにいること

まさに脱皮していく瞬間に立ち会っているような感覚でした。

人生はままならないことの方がきっと断然多い

それでも人は光の方へと目指して生きていく
誰かの当てる光なんかじゃなく
誰かが認めてくれる光なんかでもなく
自分で光り輝く術を見つけ出しながら

どこにいても
どんな状況でも
光り輝けるか否かは
全て自分自身の手に委ねられている

花に身を委ねた彼女の姿は
それをちゃんと知っていて
自ら光を放っていました

まるで花そのもの

洞察力も人一倍鋭くて
感受性もひたひたに豊かで
繊細だけど芯のぶっとい女性

彼女はこれからもきっとさらに進化して
脱皮を繰り返していく

その度に脱ぎすてた衣を振り返っては
そんな衣はもういらないと
新たに手に入れた美しい羽根を広げて
身軽に飛んでいくんだろうなと
そんな風に感じたある日の午後

人は奥深い

私も脱皮を繰り返していけるだろう
この先もいいことばかりでなくても
心はいつもひたひたに満たされているから
きっと大丈夫なんだと
そう腹を括れているから

この場所にいて
素晴らしい出会いやチャンスの数々がもたらされていること
その尊い奇跡に感謝しながら
明日もせっせとここで花を束ねよう

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